「こだわりがあるんだね」
男は「こだわりがあるオレ」が大好きです。
たとえば男性ファッション誌には
「できる男はクロノグラフ」
「フォーマルダウンの最終兵器は、セクシーなつや感のあるエナメルシューズ」
などという見出しがよく並んでいます。
特に靴と時計に強い「こだわり」を持っている人が多いようです。
女性からするとかなり奇妙に見えると思うのですが変にこだわるあまり
靴と時計ばかりが悪目立ちして浮いてしまっている人いますよね。
こだわりが強いばかりにファッション全体のセンスを
上げる方向には向かわずに一点に集中してしまったのです。
「靴にこそ男の品格が表れる」
と信じて週末は靴の手入れに没頭する。
手入れの道具たとえば靴クリーム選びでさえこだわる。
それが男の美学です。
「おしゃれ」とはちょっと違うのです。
おしゃれをするのは「女々しい」けれども、こだわるのは
「男らしくてかっこいい」。
そんな図式が見え隠れします。
もちろんファッションだけではありません。
男のラーメン談義を一度くらいは開いたことがあるでしょう。
背脂とんこつ系だの支那そば系だの言いながら学者のように議論を展開する。
そうやって「こだわっているオレ」が好きだし
「こだわっている」
ことそのものが楽しいのです。
男性はとにかく「こだわり」がちな生き物でその方向性が入によって
ガンダムに行く入もいればワインに行く入もいるし靴に行く人もいる。
誰もが一種の「おたく」なんですね。
男は子どもの頃から図鑑を見たりものを集めるのが好きだったりしますから
これはもう脳の構造がそうなっているのかもしれません。
だからこそ
「こだわってるオレ」
を認めてくれるとうれしいのです。
いかにもこだわっていそうな時計だったら
「その時計どこで買ったんですか?」
「時計にこだわっている人ってすてきですよね」
とほめてあげる。
靴と時計がいちばんわかりやすくこだわりが表れるポイントなので
まずそこをチェックするといいと思います。
「こだわっている几筒いもの」ということではありません。
むしろ一見安そうな時計でもスウォッチの限定モデル
だったり安いなりにこだわりがあるものだったりします。
おそらくパッと見て変なもの信じられないようなセンスの
ものほど本人はこだわっている可能性が高い。
そこを見つけて、こだわりを認めてあげて
こだわりのほどを語らせてあげるのです。ただし
「オレは女の好みにはこだわりがある」
と語る男は要注意。
そういう男はほんとうに女性にうるさくて見た目はどう
性格はこうというこだわりを延々と語り出します。
「こういう女性ってすてきですよね」
ではなく
「女はこうじゃなきやいけない」
みたいなことを誰も聞いちゃいないのに語ってくれるのです。
それには「こだわりがあるんですね」と言ってあげる必要はありません。
「身の程知らずめが」
との気持ちを込めて、冷たーい視線を送ってあげましょう。
でも、そんなことなどおかまいなしに、きっと彼は
「オレこだわり論」
を続けてくれることでしょう。