「すご〜い!」

以前に現役のキャバ嬢と雑談をしていたときのこと。

彼女に「お昼は何を食べたんですか」と聞かれたので

「ああ、トンカツだよ」

と答えたら間髪いれず

「すご〜い!」

という言葉が返ってきたのです。

びっくりして

「え、なにがすごいの」

と聞き返すと

「えー、わかんな〜い」

つくろった冷めた笑顔で

「トンカツってなんか男らしいじやないですか」

と彼女が言いました。

でも私自身「すごーい!」と言われたとき

不覚にも嬉しく気持ちよかった自分に気づきました。

「心理の原点」悟りの境地を得た瞬間でした。

それ以来モテる女性を観察していると

たしかに「すごーい!」が連発されていることに気づきました。

あるとき居酒屋で私の隣で合コンをやっていたグループがいました。

「会計4万5000円だから一人7500円ね」

最後に男性が言った途端

女性チームが一斉に

「すごーい!」

「計算はやー!」

「頭いーい!」

その瞬間の男性のうれし・恥ずかし・・・

でも得意げな表情といったらもう…。

「オレ昔から計算得意なんだよね」

というところから男性の「オレ自慢話」が始まったのでした。

しかし私白身も振り返ってみると以前、固いビンのふたを開けた瞬間に

「すごーい!」と言われて単純に「オレってすごいな」と思ってしまいました。

正直、心のなかで「にやっ」と笑いました。「だろ?」みたいな。

固いふたを開けただけなのに

これまでの人生すべてが肯定されたような気分です。

でも、この「すご−い!」は、どんな男性に聞いても

「これには弱い」と誰もがうなずく最強のフレーズなのです。

まわりの男性に間いてみてください。

「オレはそんなんで心を動かされるようなヤワな男じゃないぜ」

的なことを言われたときこそ

「すごーい!」

と返してみてください。

一瞬ニヤリとするのがわかるはずです。

「すごいなんて言葉で動かされないほどオレはすごい男なんだ」

と彼は言いたいのです。

言い方のコツとしては20代前半ぐらいまでの女性なら

「すご〜い!」

と鼻に抜ける感じもいいでしょう。

でも、20代後半からは大人っぽくかっちりとした言い方がいいですね。

明るくさわやかな感じで

「すごいですね」

もしくは少し冗談っぼい感じをわざと出して

「さすがですね!」

「さすが」は「すごい」の

バリエーションとして覚えておいてください。 

やはり、年齢やキャラによる「言い方」の

調整も大事だなあと実感したものです。

自称「狙った男は必ずモノにしてきた」

という女性から聞いた話なのですが

ここぞというときには

「すごーーーい!」

と、ーの棒の部分をのばすと効果的なようです。

男性は好きになった相手には

「すごいオレ」

をわからせることで

好きになってもらおうとするところがあります。

女性の場合は好きになると逆に相手のことをもっと知りたくなって

相手を知ろうとする会話を始めますよね。

「あなたのことがもっと知りたいわ」って。

でも男性の場合には、相手を好きであればあるほど

「オレ自慢話」や「オレ論」

をまくしたててしまうのです。

「すごーい!」

の破壊力はほんとうにすごいです。

ほめるポイントがないときはどうするのかというと

「すごーい!手大きいね」でいいんです。

どこもすごそうなところがないなら

とりあえず

「○○さんてすごいですよね」

「え、なんで?」

「んーなんかすごいです」

ぐらいの大胆さを示してみましょう。

外国人を見たら「ハロー」

犬を見たら「お手」

男を見たら「すごーい!」

それでいいのです。

私自身ひとりの男としては

せつなくも楽しい気持ちになることがよくあります。

これは、深く考えたらできません。

ほんとうにすごいんだろうかとか?

考えてしまってはこのフレーズは出てこない。

脊髄反射くらいで言ってしまうことです。

やっかいなのは、これを言うと男性は調子にのって

ずっと自慢話やオレ論を語り続ける確率が飛躍的に高まることです。

ですから、ほんとうにこの人の心をつかみたい時

あるいはマザー・テレサのような慈愛の心で

この人を元気づけてあげようと思った時に使うようにしてください。

ほんとうにどんなことでもかまわないんです。

「この間フグを食べたんだ」

「すごーい!」

「サッカーチームに入ってるんだけどね」

「すごいですね!」

「時計、素敵ですね!」

「ああ、この間ドイツに行ったときに買ったんだよ」

「すごーーい!」

年齢が上がってくると

「すごーい!」

となかなか言いにくくなりますよね。

「そんなことで自慢しちゃって、ケッ」

と思うようになります。

でも、男性は自分の話に素直に感心してくれる女性が好きなのです。

それが男性が若い女性に目を向けがちな理由のひとつに

なっていることもあながち否定はできないと思います。

「すごーい!」と言われたいがために

お店に自分が作った半導体を持って来た技術者がいました。

2時間も延々とその半導体の説明をしたそうです。

そこで引くのではなくて「すごーい!」と言えるかどうか。

もしかしたら「仕事・お金・人生」の大きな分岐点かもしれませんね。

私が女性だったら

「あの、私、半導体には特に興味がないんで」

と冷たく言いますけどね。

男性の会話を聞いていると結局

「すごーい!」

と言ってほしいんだなということがわるはずです。

小学生の男の子が

「僕ガンダムのプラモ作ったんだぞすごいんだぞ」

言っているのと同じです。

だから

「すごいね!えらいねー!」

と子どもの頭をなでてあげる

感覚で言ってあげればいいのです。



3.「こんなの初めて」

目次










































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